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それだけでいい

2016年1月20日
ちょっと前に書いたように、ワタシ、古くとも良い映画や音楽を求めてDVDを探すようになったのですが、とても面白いものを見つけました。タイトルは「OUT OF IRELAND」、副題は「ヒストリー・オブ・アイリッシュ・ロック」です。

アイルランドのロックの歴史なのですが、まず貧しかったアイルランド・ロックのスタートが描かれていますが、すぐに出てくるのがヴァン・モリソンのゼムであり、ロリー・ギャラガーであり、シン・リジーのフィル・ライノットです。ロリー・ギャラガーもシン・リジーもまったく知らないのですが、ヴァン・モリソンは大好きでして、ヴァンのおかげである程度当時のアイルランドのロックが窺い知れました。

アイリッシュ・ロックといっても、アメリカのロックやブリティッシュ・ロックの焼き直しじゃないかと思われるかもしれませんが、ワタシ悲しいかなヴァン・モリソンしか詳しくは知りませんが、明らかに開放的なアメリカン・ロックやビートルズの音楽と違ったものがあります。なにか土俗的というか、なにか職人的な音やメロディがあるように感じています。

アイルランドといえばケルトでして、ケルトといえばヨーロッパ最古の文化でして、このとても古い文化とロックという新しい文化が融合して、独特な音楽が生まれているんじゃないでしょうか?そしてとても奇異に感じるのが世界的な音楽イベントなった”ライブ・エイド・コンサート”が、ボブ・ゲルドフというアイリッシュの発案だったということで、米国とも英国とも違った音楽の価値観が感じられるのです。

ゼム/ロリー・ギャラガー/シン・リジー/ブームタウン・ラッツ/U2/シンニード・オコーナー、そして多くのアイリッシュバンドが出てきて、さらにダンスのリバーダンスまで登場してくる「OUT OF IRELAND」はケッコー楽しめるDVDです。

そして最後に出てきたのはやはりヴァンでして、ヴァンは「一生懸命やってきてダメな時もある。でもそれでいいんだ」とノタマウのです。ワタシ、この諦観が、ダメならダメでいいじゃないかという諦観が素晴らしいと思うのです。一生懸命やる。それだけでいい。・・・いいですね。
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コメント

No title

カントリーとR&Bが融合してロカビリーとなりロックンロールとなりましたが、
カントリーはアイルランド系移民がに祖を持つ音楽ですから、
アイリッシュロックはある種先祖返りという感じも致します。

アフリカ系アメリカ人のファンクがアフリカ大陸に先祖返りして
アフロビートというものになったそうすでし、
文化はグルグルと還流しているんだなぁと思いますね。

No title

瑞閏さん、こんばんわ。

ちょっとヘンなことを思い出しました。「天国の門」という映画のことで、これは「ディア・ハンター」のマイケル・チミノ監督の映画ですが、興行的に大失敗した映画ですが、この後半部で大勢の若い男女が踊っているシーンがありまして、これが見事にアイリッシュサウンドでした。(このシーン、北野武が「座頭一」でパクってましたが・・・。)

このダンスと音楽の素晴らしいこと。このシーンだけのために「天国の門」が欲しいくらいです。アイリッシュの根は深い・・・ですね。

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