東アジアの歴史認識

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 先日、知人から本をいただきました。知人はちょっと変わったヒトで、知り合いの古本屋さんで暇つぶしていて、売れそうもない本を強引に貰ってきたそうです。本の内容も装丁も古臭くて、ワタシ好みじゃないかと・・・。(なんでワタシの趣味が分かるの?)

 日本三代の映像というサブタイトルがついている「明治の開幕」「明治の男」「大正の明暗」という本で、それぞれの著者は「大宅壮一」「和歌森太郎」「松島栄一」とどこかで聞いたことのある名前が連なっています。昭和42年の発行で、1500円で、出版は光文社です。(このシリーズ、本当は4冊セットですが3冊しかありません。)

 映像で綴る「明治」「大正」「昭和(初期)」史の本で、確かにこれは面白い本です。でも、書名と出版社と注文数が書かれているタグがそのままついていて、誰かが買って古本となったものではなくて、そんなに売れた本ではないようです。(昭和42年で1500円は高い本ですよね?)

 しかし、この本はとても貴重な本です。なぜなら、明治・大正・昭和(初期)を通観した、写真をメインとした本はとても珍しいでしょう?そしてこの三代、明治・大正・昭和ですが、この国の歴史教育から除外されているようで、なかなか本として読む機会を得られませんから・・・。(もうひとつ除外されている時代が縄文でして、学校でちゃんと教えるのは弥生からとなっています。これは何故?)

 前置きが長くなりましたが、ワタシこの本で初めて「日清」「日露」「第一次世界大戦」の主戦場を知りました。どこか主戦場だったか知ってますか?まず1894年の「日清」戦争は、出てくる戦場は「平壌」「旅順」「黄海」で、1904年の「日露」戦争は「仁川」「旅順」「奉天」で、1914年の「第一次世界大戦」はアジアでの戦場ですが、「山東省竜口」「青島」です。

 これで分かるのは、10年ごとに戦争をやっていることと、戦場がほぼ重なっているということです。黄海沿岸の韓国と中国にすべて集中していて、世界的な尺度で見れば、どの戦争も同じ地域の局地戦だったのです。「日清」も「日露」も「世界」も同じなんです。ご存知でした?(「世界」はドイツの山東半島の拠点を叩く戦いで、ヨーロッパ戦線とは関係ありません。この後で日本は「対華21か条」を要求するのですが、ドイツに勝って=追い払って、中国に補償を要求する。メチャクチャやっていたのですね。)

 ここで歴史認識という言葉を再考しなければなりません。ワタシは知りませんでしたが、おそらく現代人の多くはこの局地戦のことは知らないのではないでしょうか?確か日韓併合は1910年だったと思いますが、1894年の「日清」から、いやもっと以前からかもしれませんが、朝鮮(韓国)はただ通過されるだけの地域でしかなく、日本軍に縦横に駆け巡られる地域で、国家として体を為していなかったということです。

 韓国のヒトがいう歴史認識は、昔々の栄華を引きずっている面もあるけど、対日観はこの「日清」前後の時代が根元となっているのではないでしょうか?もしそうだとしたら、多くの日本人はその時代を教わってなく、日本が何をやったか、朝鮮はどうだったか知らないわけで、それで韓国のいう歴史認識を理解することは端から無理な話しです。

 相互理解という言葉がとても軽々しく語られますが、歴史を正しく教えもしないで、歴史を正しく知りもしないで何を言っているのか、じゃないでしょうか?特ア三国、中国・韓国・北朝鮮ですが、日本でこの三代(明治・大正・昭和)の東アジア史が正しく教えられることはなさそうで、いつまでも特ア三国との関係は変わらないでしょう・・ね。
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参勤交代

2015年8月27日
江戸時代は260年ほど続きましたが、徳川家康が作った徳川幕府の政策には、国を治める基本として鎖国と参勤交代というものがありました。鎖国は国内の治安維持と政情の安定が目的で、参勤交代は大名の監視と過多な蓄財を防ぐという目的があり、実際そのように機能した政策でした。

養老孟司さんは著書『「自分」の壁』の中で、この参勤交代を提唱しています。ご本人はビッグピクチャー、妄想や与太話のように書いていますが、これはとても面白いアイデアです。ビッグピクチャー=大きな絵というのは、細々した枝葉の施策ではなく「こうありたい」「こうしたい」という願望を示すことで、与太でもホラでもいいから大きな話しをしよう・・・ということです。

養老さんの参勤交代は、官庁や企業がそこに勤めている人達に一定期間の休暇を与え、休暇となった人はその期間は地方の農村で農作業をやる。簡単に書けばこういうことです。この参勤交代の効能は、まず農村の農作地・休耕地を活用でき、農作物を収穫でき、人が住むことで過疎地を活性化できる点です。また、農作業をやる人達にとっても通常のルーチンワークから離れることで、人も活性化できるし、その空いた職場を埋める人も必要となり、社会全体を活性化できる・・・というものです。

与太話風、大風呂敷風な話しなのに、核心を掴んでいる話しは大好きです。この国の都市と農村の乖離というか、格差というか、都市と農村では正反対な生活となっています。過密で、高報酬で、生産性が高く、目まぐるしい都市に対して、農村は過疎で、低報酬で、生産性は低いがノンビリしている。この格差がどうしようもなく開いてしまっていて、農村=過疎地を生かす策はなく、都市一辺倒で農村を切り捨てています。

もっと大きな視点から見ると、この国は輸出に頼っているように思いがちですが、輸出入は国の総生産の15~6%しかありません。そうです。内需を、しっかりとした国内生産と消費の仕組みを作り直せば、原油価格が上がろうが、中国が通貨を切り下げようがどうってことないのです。

都市と農村の並存、これこそが「美しい国」じゃないでしょうか?このための養老流の参勤交代は、とても効果的で魅力的じゃないですか?元来、ビッグピクチャーは政治家が描くべきものです。でも彼らは(官僚も)、目先の利益とわが身の安心しか見ていません。現代版参勤交代、面白いじゃないですか?目指せ参勤交代!目指せ鎖国!(ん?鎖国は余分か?)

ダレノカネ

2015年8月26日
昨日、今日ととても寒い日となっています。すると、もうこのまま涼しくなるのかと思ってしまうのがヒトでして、その時の感覚や雰囲気に流されてしまうのがヒトでして、いまのご時世で自分の考えを持ち続けるのは結構難しいものです。

ちょっと最近の世の中を騒がしていることを並べると、新国立競技場にオリンピックロゴに株価の下落などがあります。それとラジオでちょこっと聞いたのですが、なんでも安倍チャンがどこかの省庁に(GPIF?)、年金の株式運用を「ドンドンやれ!」と指示しているそうです。アヤフヤな書き方で恐縮ですが、オリンピック関連のお金も、株式運用される年金もすべて庶民から徴収したお金でして、誰のお金、ダレノカネと思っているのでしょう?(GPIFとは、年金積立金管理運用独立行政法人の略ですが、いつのまにこんな組織を作ったのか、こんなことはとても迅速です。)

オリンピックに関するお金では、脳みそが筋肉でできている元総理が「国が2千億円(3千億円?)くらい出せないのか?」とノタマッタそうです。この言葉、固定資産税、所得税、市民税などの税金、健康保険、介護保険などの保険料を払っている庶民からすれば、「バカヤロー」レベルの言葉です。

それと国の歳入、税金ですが、これを使った株式運用を拡大させるのも「バカヤロー」レベルの施策です。得もあれば損もあるのが株の世界で、どんなに政治家が頑張ろうと株価を上げ続けることは出来ないし、下がる条件はどこにでも転がっている。危険なマネーゲームが株式運用じゃないですか?それを、どんなドジをやっても責任を取らない、まったく株の専門家でもない役人がやる。こんなバカゲタ話しはないでしょう?(責任を取れないことはやるな!ということです。)

オリンピックでジャブジャブと浪費する。危険なマネーゲームに興ずる。いったい「ダレノカネ」と思っているんだ?他にも例はいくらでもありますが、それでも税金を株式運用してしまうのはヒドイ。誰がいつ決めたのかは知りませんが、株の売買は資産運用であって税金運用じゃありません。税金は資産じゃない。当たり前でしょう?いつのまにか膨れ上がる、いつまでも終わらない公共工事なんてのもありますし、市会議員から国会議員まで、行楽でしかない研修旅行なんてのもあります。キリがありませんね。

あまりセコイ話しにしたくはないのですが、節約という概念がまったくなく、あたかも無尽蔵のお金がこの国にあるかのようです。しかし現実には貧困が国中に広がっていて、格差社会が定着しています。これが「ダレノカネ」か分別のつかない行政の実態です。何度も書いていますが、税金を歳出する際は、すべて「税金」と呼びましょう。せめてもの抵抗です。

9割買取

2015年8月25日
ちょっと前にこんなニュースがありました。『大手書店の紀伊國屋書店は21日、作家の村上春樹氏の新著「職業としての小説家」の初版10万冊のうち9万冊を買い取り、自社店舗と取次店を介して全国の書店で9月10日から販売を開始すると発表した。』

このニュース興味深いですね。あまり詳しい内容は分からないのですが、なにも紀伊国屋が9割を独占しようというのではなく、一般の本屋さんには紀伊国屋が取次ぐとのこと。これ明らかにアマゾン対策ですね。ニュースに『街中の「リアル書店」の活性化を目指す』とありましたし・・・。

以前、ちょこっとだけ本の業界に足を踏み入れたことがありますが(すぐ引っ込みましたが)、アマゾンが出てくる前ですが、本の業界は流通や取引形態が出来上がっていて、既存出版社にはいいだろうけど、新規参入は困難な業界だなとの印象を持っています。でもそれと比べても、アマゾンの寡占化はよくないと思っています。

何事に関しても寡占、独占はダメと思っていまして、それが本(文学)やCD(音楽)では絶対ダメと思っています。企業努力の結果だろうと云われそうですが、アマゾンは国内の他企業と同じ土俵で戦っているわけじゃなく、外国企業としての特権があり公正な競争をやっているとは云えません。

寡占的な大企業が本やCDの業界で幅を利かせるのがよくないのは、多様性が削がれていくからです。本やCD、文学や音楽は文化でして、文化はヒトや世界の多様性を失うと、ありきたりのツマラナイものとなってしまいます。大企業だけが生き残り、中小業者が淘汰されていくのは文化を保つ、発展させる上では弊害だと思うのです。

ワタシの知人で、10才も年上の方ですが、7~8年も前からアマゾンをべた褒めして利用しています。そりゃ安くて、早くて便利でしょう。でも本屋さんがなかったら、CD屋さんがなかったら、知らない作家の本を、知らない歌手の曲を知ることはありません。そして宣伝される本や曲ばかりが売れることとなり、宣伝されない、流行に乗らないものは廃れてしまいます。

それで紀伊国屋の9割買取ですが、これが多様性を保つことに繋がるかと云えば否でして、それ以前の縄張り争いでしかありません。もう既に中小の本屋さんは充分すぎるほど淘汰されていますから、焼け石に水です。ただ、この9割買取がネット通販大手寡占に対する警鐘となれば、いいんじゃないでしょうか?(でも、そんな悠長な状況じゃないか?でもまぁアマゾンは利用しないほうがいいと思うのですが・・・)

誰の国?

 山本太郎という参議院議員がいますが、全然彼のことは知りませんが、昨日(19日)の参議院の特別委員会で国会質問をやりました。その中で、米国から出された(シンクタンク?)「第三次アーミテージ・ナイレポート」の要望事項が、安部政権の施策とピッタリ合致していると指摘しました。もちろん今回の安保法制もピッタリでして、これを国会でぶち上げたのはとても立派な、見上げた根性だと思います。

 ちょっと長いけど、安倍政権の施策を罵倒する、彼の演説の後半部分を載せます。

 『昨年7月1日、憲法違反の閣議決定から今回の憲法違反の安保法制、戦争法制までだけを見たとしても、何だこれ? アメリカのリクエスト通りじゃないかって。おまけに原発再稼動、TPP、特定秘密保護法、武器輸出3原則の廃止、何から何まですべてアメリカのリクエスト通りに行なっているんだなって。アメリカ、アメリカ軍の要請・ニーズには憲法を踏みにじってでも、国民の生活を破壊してでも、真摯に全力で取り組むって……これ、どういうことなんですか?』

 『これ独立国家って呼べますか? 完全コントロールされてんじゃないかよ。「誰の国なんだこの国は!」って話をしたいんですね。これだけ宗主国様に尽くし続けているのにも関わらず、その一方で、アメリカは同盟国であるはずの日本政府の各部署・大企業などを盗聴し、ファイブ・アイズと呼ばれる、イギリス、カナダ、ニュージランド、オーストラリアなどとその盗聴内容をシェアしていたと。もうマヌケとしか言いようがないお話。 』

 『「いつまで都合のいい存在でい続けるんですか?」っていうことをお聞きしたいんですよ。「いつまで、没落間近の大国のコバンザメを続ける気ですか」って。今、後ろから声が聞こえてきました。(日本は)もうひとつの州、最後の州なんじゃないかって。そういう考え方もあると思います。(日本が)もうひとつの州であるならば、アメリカ合衆国の大統領を僕たちが選べなきゃおかしいんですよ。そんな状況にもされていないって、諦めているんですか? いつ、植民地をやめんだって。「今でしょ!」って。対等な関係、健全な関係にするべきじゃないですか。すべて出されたリクエストをすべてかたちにしていくなんておかしな話ですよ。』

 『今回の戦争法案、アメリカの、アメリカによる、アメリカのための戦争法案には断固反対。当たり前です。廃案以外はありえません。中国の脅威と言うならば、自衛隊を世界の裏側まで行ける、そのような状態を作り出すことはこの国の守りが薄くなるってことですよ。どうして自衛隊が地球の裏側まで一体化して、アメリカと一緒にいろんな所に行かなきゃいけないの? アメリカ以外の国とも一緒に行けるような状況になっていますよね。歯止めありますか? ないですよね?』

 『中国の脅威をうたっているわりには、国の守りが薄くなることに対しては全然平気っぽいですね。廃案以外はありえないこの戦争法案。廃案以外ありえないと申し上げて、午前の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。』

 どうです?スカッとしませんか?でも、この記事を探し出すのに30分以上かかりました。「logmi.jp」というところに在ったのですが、探し回らなければならないというのはどうなんでしょう?国会で行われた演説が、しかも昨日の演説が、30分も探さなければ出てこないってヒドイ状況じゃないですか?

 山本太郎という議員をヨイショする気はありませんが、少しでも国民の側に立とうと思うのなら、政治家もメディアも、もっと真摯に、私心を捨てて仕事して欲しい。日本国の政治家であり、日本国のメディアですから・・・。
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Author:等閑堂
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