未知なるもの

 世の中に分からないことは幾らでもあります。それでもヒトが作り出したものは、機械にしても、農作物にしても、文学にしても、音楽にしても、使ったり、食べたり、理解なり共感することはできます。しかし、自分の本音や本性はわからないし、ましてや他人の気持ちなど分かるわけありません。形而上(無形の精神的)なものが分からないのは仕方ないとしても、形而下(有形)なものが分からないままじゃ文明や人類の叡智が泣きますね。

 ワタシ、数学や物理や化学が大の苦手でして、学生時代は理科系の授業は寝て過ごしました。そこに311の大災害と放射線禍が起き、突然理科系の専門用語と放射線やその単位となる数字が溢れて、ほとんど理解できませんでした。逆に文系なワタシに分かったのは、鉄筋の建物を「建屋」と表現するマスコミの欺瞞性です。「建屋」ならちょっとした爆発でも壊れてしまいそうですが、実際は鉄筋の丈夫な建物が崩壊するほどの爆発を、「建屋」で誤魔化したのですから・・・。

 それで放射線のことを知らなきゃと『いちから知りたい放射線のほんとう』という本を読んだのですが、えぇ~っ!と目から鱗だったのが原子、原子核の大きさで、想像もできないほどの小ささでした。「想像を超えたものは想像すらできない。」こんな当たり前のことがやっと分かったのです。

 原子はワタシの想像を超える小ささでした。半減期を説明する中で『いちから~』に載っていた例ですが、コップ1杯の水の分子の数は1兆の1兆倍とありました。1兆の1兆倍って想像を遥かに超えた量じゃないですか?(分子は原子が数個くっついたものですが、著者の菊池さんは、「(原子は)ものの名前がつけられるいちばん小さい単位」と書いています。)

 多くのヒトには既知のことかもしれませんが、この原子の小ささはワタシの想像を超えていました。だから「想像を超えたものは想像すらできない。」とスンナリ考えたのですが、それでもヒトは、どんなに小さなものでも形而下なものとして、原子や放射線を勝手に想像し、放射線疎開や風評や鼻血を産み出しています。

 それでワタシの結論はやっぱり”反”脱原発です。原子炉を作り出し、原子力発電をやりだし、放射性廃棄物で溢れたこの世界で、まだまだ未知なるものに溢れた原子の世界を、無かったことに、見なかったことにするのは無理じゃないですか?原子をもっと究明しないことには、放射線も解明できないわけで、解明するには原発を動かすしかないのでは・・・。

 理科系オンチがエラソーにとお思いでしょうが、放射性物質は蓋をすれば、土をかければ無くなるわけじゃないことは誰にも分かることです。ここで必要なことは原子力の研究と一般人に対する啓蒙だと思うのですが、実際に行われているのは原子力の経済効果の追求だけ、原子力のイロハすら教えない。オカシクないですか?

 未知なるものを未知のままはあるでしょうが、もう既に使っているわけで、原子力に関しては、いまさら未知に戻ることはできません。進むしかないのでは・・・。
スポンサーサイト

3Dフィギュア



2014年5月27日
以前、OMOTE3D SHASHIN KAN(おもて3D写真館)という会社が、顧客を撮影(スキャン)して3Dプリンターで3Dフィギュアを製作する期間限定のサービスを紹介しました。本邦初のサービスでしたが、この時の価格は3万円から5万円だったと記憶しています。(スキャン費用込みだったかな?)あの3Dフィギュアから1年以上経っているのですが、やっと違う会社から同様のサービスが出てきました。

写真のフィギュアがサンプルなのですが、これドラエもんやオバQのような2頭身のフィギュアとなっています。なんでも顔写真を1枚送るだけで製作するそうで、顔は本人だけど、ボディ(下半身)はいろんなテンプレートから選ぶようです。それで、55mmと75mmの2サイズで、価格は1万円ちょっとから1万5千円程度だそうです。以前のOMOTE3Dの3Dフィギュアは全身スキャンして本人瓜二つのフィギュアでしたが、今回のものは顔写真だけで作る”簡易型”となっています。

ちょっとした縁があり、この”簡易型”の会社社長と直接お話しする機会がありました。この会社、精細な3Dフィギュアを作るためのスキャナーを備えた撮影システムもあり、”精細型”を製作することもできますが、ネットでの注文を考えて、また多くの人が撮影(スキャン)できる環境にないことを考えて、”簡易型”を作ったとのことです。

それともうひとつちょっと意外な理由ですが、”精細型”は精細すぎて、顔や体型が精細に露わとなるため、「こんな怖いモノ」とか「こんなリアルなモノ」とかで敬遠されるとのことでした。そりゃそうですよね。茶の間に飾られるのはホントに可愛い赤ちゃんとかペットとかで、いまの自分を飾るには相当な度胸が必要でしょう?そうすると顔はちゃんと自分の顔で、ボディはデフォルメされた人形という選択は十分にありで、それで製作を簡易にして(顔だけという意味で)、上限(販売価格)を抑えるのはいいんじゃないでしょうか?

3Dフィギュア(3Dプリントのネーミングはよくない)は、先駆けとなった会社があり、後に続く会社があり、おそらく近い将来日本中に、世界中に広がる商品となるのではないでしょうか?(PHOTO NEXT2014 という写真関連の展示会に出展されます。ご興味のある方はど~ぞ。ビッグサイトで6/17 18かな?)

2つの吉田証言

2014年5月24日
尾篭な話しで恐縮ですが、昨日の夕方から周期的にハナミズが出たり、クシャミが出たりしています。何かの花粉か、ホコリか、気温の変化か、大量の悪口を呟かれているのか分かりませんが、何かが体内に入ってくるのを防いでいるのでしょうが、ズルズルハッグション、ズルズルハッグションとメンドーな状態となっています。

吉田証言というのを2つも見ました。一つは福島第一原発の所長だった故吉田さんのもので、政府事故調の聴取に応えたもので、朝日新聞のスクープとのことです。この証言が朝日から既に2件ほど出ていますが、(ネットではもっと見られるそうですが、)政府は慌てて吉田氏本人の公開条件を記した「上申書」を発表しました。

もう一つの吉田証言は、韓国マターである慰安婦問題の発端となった元軍人吉田清次なる方の証言です。これも世に広めたのは朝日新聞ですが、当の朝日が消したがっている、触れられたくない証言=記事となっています。何度か書いていますが、慰安婦問題に欠けているのは”お金”です。道義的な責任ばかり言及されていますが、慰安婦には報酬が出ていたわけで、冷静に言えば、子供を売った親、仲介した女衒、売らざる得なかった当時の韓国社会、買った日本軍、それらが相俟ったのが慰安婦問題です。そんな中で、日本軍を元凶とする論調をつくったのが吉田証言で、それを煽ったのが朝日新聞なのです。

福島第一原発の吉田証言にしても、正義ヅラしてスクープしていますが、朝日の原発問題におけるスタンス、”脱”なのか、”再稼働”なのか分かりません。(まぁ東京新聞以外のマスコミはどっちつかず、政府にシッポを振るばかりのようですけど・・・。)自らの立ち位置を明らかにせず、それなのに問題提起(スクープ)をするってオカシくないですか?どっちを向いて喋っているんだって思いませんか?

日本軍や東電や政府が遣らかした愚行をホジクリ返す。ホジクリ返すのを否定しているのではなく、発信(記事にする)するのであれば立ち位置をハッキリしろということです。既に起きてしまったことを批難するのは誰にでもできることで、過去の愚行から何を学ぶか重要じゃないですか?騒いで煽って逃げるのでは、ネットウヨと区別つかんじゃないですか?

変革の核

2014年5月21日
ワタシ、仕事で3D、立体表現されたプリントをやっていますが、これ簡単に3Dプリントといっていまして、これ専用のプリンターや既存のインクジェットプリンタで直接印字する場合もあり、これらを3Dプリンターと呼んでいました。でも3Dプリンターが平面な印刷物ではなく、立体物を造形するものへと変わる日が近づいているようです。でも、ニュースであった銃が作れる機材も3Dプリンターと呼ばれていますが、立体物を作ってプリンターと呼ぶのは変ですね。

以前「3D革命」というタイトルで、3Dプリンターで立体物を造形する、フィギュアを作るサービスを紹介しましたが、その3Dプリンターがいろいろと問題となってきています。それは何でも作ってしまえるからで、フィギュアから銃、お菓子(料理用)から金型とナンデモゴザレなのですが、ついに家庭で薬を作れるまでになりました。

えぇ薬?と思ったのですが、薬として作用する成分と澱粉などの賦形剤とセルロースなどの結合剤、これらを混ぜ合わせて積層させて薬剤の形とすれば、薬が出来上がってしまいます。金型が簡単に作れれば製造業が大きく変わりますが、薬が簡単に作れれば製薬業が大きく変わります。

日本では銃が作られてからトタンに、3Dプリンターの法規制という話しが持ち上がりました。しかし、銃から、お菓子から、金型から、薬からとナンデモ作れる機材で、これだけダメという規制ができるのでしょうか?必要なモノ、便利なモノ、安いモノ、こうしたモノを欲する気持ちは、法の規制くらいでは止めることはできないのでは・・・?

卑近な例で恐縮ですが、昔、写真は専門家が撮影し、同じく専門家の手で写真(紙焼き)となっていましたが、デジタルカメラとプリンターで誰でも家庭で作られるようになっています。そこでどんな写真を作ろうと規制はできません。技術革新で新しいモノができその技術が普遍化したら、その技術を使って誰が何を作ろうと止めることはできないと思うのです。

石器時代、類人猿か原人かは知りませんが、固い石を裂いてナイフやハサミとなる刃物(道具)を作り出し、それが槍となり、それが刀となり、それが矢となったように、3Dプリンターからいろんな変革が起きそうです。3Dプリンターは変革の”核”となるのではないでしょうか?(3Dプリンターというネーミングはよくないですね。何か違った名前にしたほうがいいような・・・)

穏当な議論?

2014年5月20日
「美味しんぼ」が「鼻血ブ~」描写をやった理由が、作中の登場人物の発言と、出版社編集長の見解からハッキリしてきました。

作者が登場人物に言わせているのは、「私は一人の人間として、 福島の人たちに、危ないところから逃げる勇気を持ってほしいと言いたいのだ」と、「福島を出たいという人たちに対して全力を挙げて協力することだ」です。

言いたいことは理解できますが、乱暴すぎ、偏りすぎじゃないでしょうか?政府や東電が発表する内容が信じられないのは仕方ないとしても、根拠となる放射線量の数値なり、実際の内部被曝の数値なり、福島の地域別のこうした数値なり、逃げるしかないとする根拠を出さずに、「勇気を持って」も「全力を挙げて協力」もないでしょう?

もうひとつの編集長の見解は、「健康不安を訴える方々が、今なおいらっしゃるのはなぜでしょうか。」「小さなお子さんに対して野呂美加様のお話のある「保養」を、もっと大きな取組とすることは考えられないでしょうか。」と言っています。突然に個人名が出てきますが、野呂美加様の「保養」というのは、子供たちを安全な地域に移住させようということらしいです。

これは一見マットウと思えますが、この個人名「野呂美加」が出てきて怪しくなっています。この編集長見解の元は「野呂美加」なのか、それだけで「鼻血ブ~」を載せたのかという疑問となります。そして「このたびの美味しんぼをめぐる様々なご意見が、私たちの未来を見定めるための穏当な議論へつながる一助となることを切に願います。」と締めていますが、「野呂美加」が出てきたのでは穏当な議論は望めないと思うのですが・・。

「野呂美加」なる人物に関して、とやかく言えるようなネタは持っていませんが、ワタシはkikulog、菊池さんのブログの読者ですので、「野呂美加」の名前には嫌悪しかありません。(kikulogをご覧になって判断していたければ・・・。)

科学は絶対じゃない。科学は常に新しい発見によって塗り替えられる。だから見識のある科学者は「絶対」なんて言わないし、簡単に結論づけたりしない。その隙間を狙って「鼻血ブ~」をやる。本当に穏当な議論を望むのであれば、現在の科学的知見に沿ってやらなければ、たんなる煽りでしかないのです。
プロフィール

等閑堂

Author:等閑堂
”ひつじのこ”にようこそ!
あなたの日々積み重なるものはなんでしょう?

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ