寄り添う

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 寒くも暑くもないちょうどいい気候です。地面は余震で揺れても、大気には放射線が多めに浮遊していても、こんな日和が一番です。

 我が家のささやかな庭の木に、3~4種ほどの鳥がやってきます。朝、チッチ、キュ、チッチ、キュと聞こえてくる鳥たちのざわめきが好きです。うちに来るメンバーは、尻尾の長いセグロセキレイのようなやつ、ムクドリ、キジバト、そしてスズメくらいです。多くの鳥は餌が豊富なのか、コロコロとよく肥えていますが、どうしたものかスズメだけは小ぶりで痩せています。なんででしょう?

 鳥は詳しくないので突っ込まれると困ります。でも、鳥を見ていて気づいたのは、普通に飛んでくる鳥たちは常に複数で、1羽で来ることはないということです。(以前、猛禽のツミというのが迷いこんできましたが、これは普通のケースじゃないです。)鳥たちが生きていくには、繁殖すること、餌をとること、外敵から身を守ることが重要ですから、複数、集団でいることが適しているのでしょう。

 人も動物の1種ですから、同じように生きて子孫を残していくためには集団生活が適していますが、人の場合は一人ぼっちになってしまうことがよくあります。かく言う私も、すでに10年近く一人暮らしですが、偏屈者ですから、一人暮らしを寂しいと感じるより気楽と感じています。人を一人にしてしまう理由は多々ありますが、今の社会には一人で生きていける環境が備わっているので、一人所帯が多くあります。私の知り合いの一人者は、野垂れ死にを想定して、パンツはいつもキレイなものを穿いていると、冗談とも本気とも取れることをノタマッていました。

 NHKだと思いますが、「無縁社会」という言葉を作り出して、その問題点を探る番組を流していました。暗そうなので見ませんでしたが。この国では、人の集団の単位である家族が崩れて、一人暮らしが多くなってきています。家族だけではなく地域も、会社も人を繋ぐ機能をなくして、無機的な集団ばかりとなっています。このことを世の中の傾向と理解はできますが、じゃどうする?はとても難しい。

 一人暮らしを満喫している立場でなんですが、私のような偏屈者は置いといて、やっぱり一人ではなく二人、二人ではなく三人、そのくらいの集団生活がいいように思います。今回の震災では、多くの方が行方不明のままなのに、多くの確認されない遺体があります。確認されないのは、確認する人がいないためです。死してなお辛い状況にあるわけです。

 もう手遅れかもしれませんが、偏屈者を返上して普通のオジサンに戻ろうかとも思っています。ツガイのキジバトを見ていると羨ましくなってしまいました。社会復帰できるかな?
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黒い夜

2011年4月28日


写真は3月12日、夜の日本列島の写真です。もともとは、この横に日本列島の通常時の夜間写真が比較として出ていました。もっともっと広い範囲で、ギンギンに明るい日本列島です。

元来、夜中に外をうろつく趣味がないもので、夜の繁華街に出向くことはほとんどありません。まぁ、サラリーマンの頃はちょくちょく行ってましたけど。2週間ほど前に渋谷に行った時、あまりの暗さに驚きましたが、人の対応性がすごいのか、逆にとてもいい加減なのか、簡単に慣れてしまいました。

人が夜を電力で照らすようになって、まだ100年も経たないと思います。縄文時代から勘定したら、1万年間は暗かったので、歴史や刷り込まれたDNAからすれば、「夜は暗い」が正解じゃないかと思います。しかし、写真の中の東北の暗さは、北海道と関東の間の暗さは、暗くではなく黒く感じられます。

つい1~2週間前に、被災地見物はやめて欲しいと書きましたが、マスコミは意図的に報道しませんが、被災地見物が増えています。見物渋滞が起きるほどに増えています。怖いもの見たさや、ヒマ潰しで瓦礫の山を見に行きたいかもしれませんが、そこは被災した人たちの大切な場所ですから、そっとしておいて欲しいのです。

被災した人たちは、あの日からずっと黒い夜を過ごしてきています。ひと晩も黒い夜を共有する気もない、すぐに明るい夜に逃げ込める人は行くべきじゃないです。物見遊山はよそでやりましょう。

日本人になる

2011年4月27日
迂闊にも名前を忘れてしまったのですが、4/25のこのブログの緊急メンテで、最新の2つのコメントが消失してしまいました。1つは私のですからどうでもいいのですが、初めてコメントをいただいた方のが消えてしまいました。○野猫さんだっけな?済みませんです。また、何かありましたら書き込んで下さい。(FC2に尋ねましたら「消してしまいました。」との返信がありました。記事も1篇消えているような?)

今日気になったニュースは「ドナルド・キーン氏日本永住へ」です。米国・コロンビア大学の名誉教授で日本文学の専門家であるドナルド・キーン氏が、同大学での最後の講義で、これから日本国籍を取得し日本に永住すると語りました。さらに「愛する日本で死にたい。」とまで語りました。

同氏は、コロンビア大学在学中から日本文学を研究し、戦時中は兵士として日本語で書かれたあらゆるものの解読に従事しており、専門の文学だけではなく、日本人そのものを深く永く研究した人です。随筆を何篇かと「百代の過客」という本を読んだことがありますが、文章だけでは外国人とは思えません。

「百代の過客」(朝日選書、上下2巻)は、日本の日記文学を紹介しながら日本人像を探っていくもので、平安時代の円仁という僧が書いた「入唐求法巡礼行記」から、江戸時代の外国奉行だった川路聖アキラ(言ベンに莫)の「下田日記」まで78もの日記を取り上げています。日本文学に通じた博学であることは間違いないですが、日本や日本人を知りたい、希求している姿勢がすごいです。

今回、キーン氏はこうも言いました。「日本を去る外国人が多くいる中、自分が住むことで何かの手伝いになれば」と。地震や放射線汚染を問うのはナンセンスです。どちらも逃れることが出来ない日本の現実で、日本人はこの現実の中を生きていくしかありません。こんな当たり前のことを、外国人から教えられました。

不条理

2011年4月26日
今日もまた夜の9時過ぎに余震がきました。震度は4と出ていましたが実感は3くらいでした。しかし、震源がとても近いところで、近い雰囲気の揺れ方を感じまして、リアルで怖かったですよ。

こんな日に、テレビに地震以外のニュース速報が出ました。「堀江被告収監へ、最高裁棄却」です。ホリエモンが塀の内側に行くニュースですが、ホリエモンやライブドアにまったく関心がなくて、事件の経緯の知識もなくて、どうでもいいニュースなのですが、当のホリエモンが「人生は不条理」と語っていたのに引っかかりました。知らないことを書くのは気が引けますが、強制捜査を受けて起訴という後付けの容疑は「不条理」と思いますが、粉飾決算をやった会社の社長だったのだから、まったくの無罪とは言えないでしょう。それに、元IT業界の寵児、元社長として食っていける彼が、世の中を「不条理」と言うのはおかしいですね。

まだ「不条理」だと思えるのは「スーちゃん」です。芸能人のファンになる心理を持ち合わせていませんので、好きでも嫌いでもないのですが、死の3週間ほど前のメッセージには心を動かすものがありました。弱々しい声で震災の被災者を気遣っているのが、とてもせつないです。そろそろ自分の命も駄目かも知れないと感じた時、自分は他者を思いやれるのだろうか?そんな自問が出てきてしまいます。あんなに思い遣りのある人が、50歳半ばで亡くなるのはちょっと「不条理」です。

そして、出棺の際に流れたキャンディーズのデビュー曲、その明るさにも驚きました。イントロのまったくそぐわないテンポが、ほんのちょっとした間でその場に溶け込みました。黒雲が去った青空と、明るくはずんだ歌声に、濃紺の霊柩車。やっぱり世の中「不条理」です。

キレそう?

2011年4月26日
民主党の仙石というジイサン、久しぶりに発言が流れてきましたが、「可能性のある税はすべて増税の対象として検討する」と言ったとか。非道を通り越して、正気を疑うレベルに達しています。そんなに国民が嫌いか?と聞きたいほどです。

牛4,000頭、豚30,000匹、ニワトリ630,000羽、馬100頭だそうです。何がって、福島第1原発の20Km圏内で飼われている家畜の数です。一昨日のニュースでは、飼い主の了解を得て処分(薬殺)するとのことです。えぇ~っと、震災が11日、原発の水素爆発が14か15日で、1ヶ月以上も経ってやっと家畜の話しが上がっていきました。避難地域として人を追い出せば、家畜の問題が出てくるのは当然なのに、結果は一月以上かけて処分(薬殺)です。こんなグタグタでは、政府は何もしていないと思うのが当然なのです。

ひょっとして、はじめから全頭処分(薬殺)、はじめから東電の全額賠償との思惑で動いていたのかな。飼育されている家畜の総数を勘定するだけ、受け入れ先を探して移動させようなんてことは頭になく、ハナから全頭処分(薬殺)としか考えていなかったのかな。政府の連中は頭がカチカチだけじゃなく、血も冷たいようです。

確かに、家畜は賠償すれば何とかなるでしょう。ではペットはどうするのか?着の身着のままで追い出されて、ほとんどのペットは置き去りにされました。ペットも飼い主の同意を得て処分(薬殺)に奔走するのか?それとも、野生化する、衰弱死する、どちらでもほったらかしなのか?政府は、これも東電の全額賠償とタカをくくっているのかな?(煽るつもりはないけど、この賠償はメンタルなことですので大変です。)

人を移せば、付随するいろんなものを考えるって当然のことです。でも政府は何もしません。それなのに、避難勧告だの、立ち入り制限だの、計画的避難区域だの、一時帰宅だのと、口先だけで現場に丸投げです。こんな政府に対して、そろそろ多くの人が「キレそう」になっているんじゃないでしょうか?
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Author:等閑堂
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